医療機関関連で、
ちょっと気になるニュースが飛び込んできました。
全国の総合病院などに勤務する医師10人以上が、
白内障の手術動画を患者や勤務先に無断で医療機器メーカーに提供し、
謝礼を受け取っていたとのこと。
動画提供を受けていた医療機器メーカーは、
眼内レンズを使った外科技術などを共有する教材作成が目的だったと
説明しているようですが、この情報の集め方は完全に真っ黒ですね。
いわゆる「学術研究目的による例外適用」でもないですし、
ご本人の同意のない不正な第三者提供事例です。
提供を受けた医療機器メーカーは、
公式HPで謝罪文を掲載していますが、
たぶん、これは氷山の一角で、同様のことは他の医療機器メーカーでも
大いにあり得ると思います。
(スター・ジャパンHPより:https://staar.co.jp/pdf/news20220516.pdf)
医療機器メーカーも酷いですが、
提供していた医師も酷い。
手術動画には、氏名、生年月日、住所、電話番号、患者ID等の
直接ご本人を特定できる情報は含まれていない、
とのことですが、患部の画像や手術動画は個人情報です!
医師が勤務していた病院の一つがこの件を公表していますが、
医療機関の皆さんは、ぜひこの事例を院内で共有し、
調査した方が良いと思います。
(福井赤十字病院HPより:https://www.fukui-med.jrc.or.jp/news/25278/)
医療機関では、医師の行う業務について、
意外と把握できておらず、管理外になっているケースが多く見られます。
この機会にぜひ再点検してください!
この事例は、今後個人情報保護委員会からも
何らかの指示が出るかと思いますので、
注意して動きを見ていきたいと思います。