BLOG

ブログを掲載しています。

改正個人情報保護法が成立しました!(その①Cookie(クッキー)の取り扱い)

検討が進められていた改正個人情報保護法が、
2020年6月5日に成立しました。

これからガイドライン等の整備も進められると思いますが、
まずは簡単に今回のポイントを解説。

今回の一番のポイントは、個人的には、Cookie(クッキー)の取り扱いの部分かなと思います。
Cookie(クッキー)の件は、改正案の検討が始まった頃は、おそらくメインではなかったと思うのですが、
2019年の8月に発生したリクナビ問題(※)で一気に主役に躍り出た感じかなと。

(※)リクナビを運営するリクルートキャリアが、学生の同意を得ないまま、
   内定辞退率を予測して企業に販売していた事件。
   当blog参考記事:http://www.plug-in01.com/topics/archives/5

リクナビ.png

そもそも、Cookie(クッキー)って個人データなの??というところですが、
個人情報保護法的には、それ自体では個人が識別できないので、個人データではありません。(IPアドレスなども同様)
ただし、他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができる場合には、個人データに該当します。

ということで、リクナビの件では、ユーザーのCookie(クッキー)は、個人データとして扱われていなかったんですよね。
でも、提供元(リクナビ)では個人データに該当しなくても、
提供先では個人を特定した状態で活用することを想定していたわけです。
で、本人にきちんと同意を得ずに第三者提供したということが問題になったのですが、
保護法的にはちょっと曖昧な部分だったのかな…と思います。

ココをはっきりしないと!ということで、
こういった、Cookie(クッキー)等は、「個人関連情報」と名付けられ、
Cookie(クッキー)の提供先企業で誰の個人情報なのかが分かる「個人データ」になることが想定されるときは、
提供先の企業が本人の同意を得たことを確認するよう提供元の企業に義務づけることとなりました。
その記録を一定期間残すことも規定されたようです。

この問題は、Web上の行動履歴を収集するようなアプリやプラットフォームを
サービスとして提供するような事業者さんは、影響を受けることになりそうですね…。

以上、個人情報保護法改正関連(その①)でした。

2020/06/05   小塚 真紀子
< 前の記事     一覧へ     後の記事 >